2022.1.16|Web知識
ネット通販の開業する事前の準備とネットショップ(ECサイト)開設する4つの方法
近年、IT技術の進化やスマートフォンの普及に伴い、ネットショップ(ECサイト)によるネット販売が普及してきました。企業から個人に至るまでネットショップ(ECサイト)への注目はどんどん高まってきています。
株式会社富士経済「国内の通販・eコマース市場に関する調査結果」の情報によるとネット通販市場は年々成長しています。インターネットで買うことが当たり前になった時代になり、個人でのネットショップ(ECサイト)開設する方も増加しています。
実際にネットショップ(ECサイト)を開設しようと思った場合、どのような準備が必要なのでしょうか。
今回は、ネット通販の開業する事前の準備とネットショップ(ECサイト)開設する4つの方法を解説します。
本記事の内容
ネット通販は個人でもできる時代
以前は、個人でのネットショップ(ECサイト)開設は、中々手の届かないところにありましたが、近年ではIT技術の進化やスマートフォンの普及により、楽天やAmazonといった大手モールのECサイトだけではなく、無料で開設できるネットショップ(ECサイト)サービスの出現により、個人でネットショップ(ECサイト)を開設するのが簡単になりました。
今までネットショップ(ECサイト)開設には、サービスの初期費用や月額料金が掛かることでリスクを考えた運営を避ける為に簡単に手が届く存在ではありませんでした。無料サービスの出現により個人で開設する方が一気に増えました。
また、スマートフォンやSNSが普及したことにより、モノの売り買いが簡単になり、直接顧客へのアプローチ方法も様々な方法で出来るようになりました。
ネット販売を開始するための準備
ネット通販の開業する為には、事前準備が必要です。
単純にネットショップ(ECサイト)を開設して商品を登録すれば売れる、とはうまくいきません。
1. 販売したい商品を決める
2. ショップ名とネットショップのコンセプトを決める
3. ネットショップサービスを決める(4つの方法)
4. 配送方法や決済方法を決める
5. 開業の準備
6. 集客方法を考える
1.販売したい商品を決める
ネットショップ(ECサイト)を開設する前に取り扱い商品(何をうるか)を決めます。取り扱う商品によりターゲット層がきまります。取り扱い商品は「オリジナルで製作したモノを売る」「製品を仕入れて売る」の方向性を決める必要があります。
「オリジナル製品」か「仕入れ製品」かにより、それぞれの仕入れ方法や発注方法も様々なので予め商品の取り扱い方法をイメージしておきます。
事前に「どんなモノが売れているのか」「ライバルが多い商品ではないか」など調べておくと良いです。
また、商品により営業許可が必要な商品や法律によってネットショップに表示することが義務づけられている商品もありますので、事前の調査は念入りに行いましょう。
2.ショップ名とネットショップのコンセプトを決める
取り扱い商品が決まれば、ある程度のターゲットやターゲット層が決まってきます。
取り扱い商品が決定したら、ショップ名とネットショップのコンセプトを決めます。
ショップ名とコンセプトは、明確にすることが大切です。
ネットショップ(ECサイト)の売り上げを出すうえで、「覚えやすい名前」「ショップのイメージがわかりやすい名前」をつけることです。訪問者やお客様に覚えてもらいやすい名前を付けることでリピーターを増やす手段になります。GoogleやYahoo!などの検索エンジンなども意識してショップ名をつけなくてはいけません。
・オリジナル性のある名前
・呼びやすく短めの名前
・イメージがわきやすい名前
3つの事を踏まえて名前を考えるとよいです。
ショップ名と同じように、お店をどうやったら選んでもらえるのか、他ショップとの差別化を図るために明確なコンセプトが必要です。訪問者が自分のお店を見てどんなイメージをもってもらえるかが重要です。
「激安」「ブランド」「派手」「シンプル」など最初は大きなイメージでのコンセプトを考えていきます。
ショップ色味やイメージを決めることが必要ですが、激安の商品なのにブランドイメージにしてしまったり、ブランド商品なのに激安ショップのイメージにしてしまったりする事はあまりよろしくありません。
高価なブランド商品を取り扱っているの激安ショップのイメージにしてしまうと、どうしても人の見る目は「あやしい」ショップの認識として捉えられてしまいます。商品やショップ名に共通したコンセプトづくりを考えましょう。
3.ネットショップサービスを決める(4つの方法)
ネットショップ(ECサイト)を開設する為には、お店が必要です。
ネットショップ(ECサイト)を開設する方法は、0からECサイトを構築する「フルスクラッチ開発型」、パッケージをインストルールして構築する「オープンソースパッケージ型」、お店の場所を借りて運営を行う「ASP型」、ショッピングモールの店舗を借りて運営を行う「モール型」の4つの方法があります。
・フルスクラッチ開発型
・オープンソースパッケージ型
・ASP型
・モール型
フルスクラッチ開発型とは、ネットショップを0からオリジナルで構築する方法です。
ネットショップを開設するのに、ドメインやサーバーの契約が必要になり開発後にも運用費用が必要になります。
フルスクラッチ開発は、独自性を持たすことはできますが、開発に時間もかかりかなりの専門知識と技術が必要になります。
独自開発が出来る為、ネットショップが叶えたい要件はほぼ実現できるのが特徴です。デザイン性や機能性も拡張でき自由に対応が行えるので他社との差別化を図ることができます。
オープンソースパッケージ型とは、基本的なネットショップ運営に必要な機能がそろっている無償で公開されているソフトをサーバーにインストールして構築する方法です。
Ec-cubeやmagentoなどが主に挙げられます。
拡張性や柔軟性に優れているものが多いですが、その分専門的な知識や技術が必要とされます。
デザインもオリジナル性を加えることも可能で、外部連携がしやすいのが特徴です。
ASP型とは、ネットショップサービス会社のサービス店舗を借りて運用する方法です。
基本的なネットショップ運営に必要な機能がそろっているネットシステムをレンタルして運営を行います。
BASEやshopify、MakeShop、カラーミーショップなどが主に挙げられます。
無料で提供しているサービスや開設に必要な初期費用や運用費、販売手数料がかかサービスもあります。
初期費用や月額費用が発生するサービスでは、サポートがしっかりついてるサービスが多いので運用時に困ったときはサポートに問い合わせができます。
モール型とは、ショッピングモール内の店舗を借りて運用する方法です。
基本的なネットショップ運営に必要な機能がそろっているネットシステムをレンタルして運営を行います。
Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどが主に挙げられますが、百貨店のいち店舗をレンタルして運営を行うイメージです。
モール型の1番の強みは集客力です。
月額費用もASP型に比べて高くかかる場合もあり、拡張性やデザイン性は限られたサービスになりますが、モール内には元々ユーザー確保されているためショップの認知拡大には効果的です。
比較項目 | フルスクラッチ | オープンソース | ASP | モール |
---|---|---|---|---|
開発費用 | 必要 | 必要 | 不要 | 不要 |
初期費用 | 有料 | 有料 | 有料・無料 | 有料 |
月額費用 | 有料 | 有料 | 有料・無料 | 有料 |
サーバー費用 | 有料 | 有料 | 不要 | 不要 |
デザイン | ◎ | 〇 | △ | △ |
機能 | ◎ | 〇 | △ | △ |
機能拡張 | ◎ | 〇 | ✕ | ✕ |
集客 | △ | △ | △ | ◎ |
4.配送方法や決済方法を決める
ネットショップでは、どの配送会社を選ぶか、どのような決済方法を使用するか、商品の取引の中で最もユーザーとの関りが近い重要な要素です。
商品により配送業者の配送費が異なりますので、分野に合わせて配送業者を使い分ければ配送料を抑えることができます。配送業者のサービスや料金設定を予め調べておく必要があります。
・ヤマト運輸
・佐川急便
・日本郵政
・西濃運輸
・福山通運
また、クレジットカード決済は利用者が多いとされているので、優先して導入しておく必要があります。
クレジットカード決済など利用者が多い決済サービスを外してしまうことにより、購入者離れする恐れがありますので顧客層を意識して、利便性を高くできそうな決済方法を優先的に対応しましょう。
・代金引換(代引き
・コンビニ払い
・銀行振り込み
・郵便局振り込み
・クレジットカード払い
・電子マネー
5.開業の準備
開業の準備として、運営に必要な経費や商品在庫を事前に把握しておきます。
ネットショップ(ECサイト)が開設可能になれば商品の登録を行います。商品の登録をする際に気おつけておきたいのは商品の撮影方法です。
ネットショップ訪問者にとって1番見られるの所は商品の写真です。写真ひとつの映り方によって売り上げは大きく影響を与えます。購買客にとって「欲しくなる」「食べたくなる」「買いたくなる」写真を登録しましょう。
また、ネットショップの開業する場合は、個人事業主の申請(法人の方は不要)と確定申告の申請が必要になります。予め最寄りの税務署で確認をしておくと良いです。
6.集客方法を考える
ネットショップ開業直後はほぼ誰にも知られることが出来ません。購入してもらう前提として顧客にネットショップを見てもらう必要があります。
事前にネットショップ(ECサイト)を知ってもらう為の施策や広告、SNS活用、SEO対策、メールマーケティングなどの情報も調べておくと良いです。
ネットショップの具体的な「売り上げ目標」を設定することも必要です。「売り上げ目標」を設定したことで、今後売り上げを達成するために何をすればよいのか、何が足りないのかが明確化されます。
売上 = アクセス人数 × 購買率(CVR) × 客単価
具体的な目標をもって集客方法も考えていきましょう。
まとめ
ネットショップ(ECサイト)事業を成功させるためには、しっかりとしたコンセプトを作ることと顧客満足度を高めたリピーター率を上げていく事です。
今は、SNSなどを使うだけで世界に発信できます。SNSだけでなく集客方法は沢山ありますので、ネットショップ開業が終わりでなく、開業してから色んな集客方法を試してみると良いと思います。
また、ネットショップ運営するサービスの選定は失敗しない為にも予め各サービスを細かく調べることが大切です。